国内の大手電機メーカーの1つ「日立製作所」では、2003年からエコキュート業界に参入し、現在に至るまで開発・販売を続けています。
そんな日立が手掛けるエコキュートはどのような特長を持っているのでしょうか?
そこで今回は、日立エコキュートの特長やおすすめモデル、選び方について解説していきます。
エコキュートを取り入れたいがどのメーカーにしようか迷っている、日立のエコキュートにはどんな機能があるのか知りたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

日立のエコキュートとは?主な特長を解説

まずは日立のエコキュートが持つ特長からご紹介しましょう。

水道直圧給湯

日立独自の技術として、パワフル給湯を実現した「水道直圧給湯」があります。
水道直圧給湯では、給湯時にタンク内に貯まったお湯を直接使用するのではなく、お湯の熱を活用して水道水を瞬間的にお湯にする仕組みです。
タンク内に貯まったお湯と混ざらずに使えるため、そのまま飲用できます。
また、例えば浴室とキッチンで同時にお湯を出していても、どちらか一方が水道の勢いが弱くなってしまうということもありません。

ナイアガラ タフネス

ナイアガラ タフネスは、硬度が高い水道水や井戸水にも対応しているエコキュートです。
タンク内のお湯を熱源に繰り返し使用できる構造を採用することで、配管詰まりの原因となってしまうカルシウムの流入を低減させます。
カルシウムの流入が減れば配管にスケール(堆積物)が発生する可能性も低くなるため、硬度の高い水にも対応できるのです。
また、タフネスは給湯側には腐食に強いステンレス配管や樹脂製継ぎ手部品を採用しています。

省エネ設計

エコキュートはそもそも空気中の熱を使ってお湯を作ることから、省エネに優れている給湯器になります。
しかし、日立ではより省エネ性を追求することで、都市ガス省エネ高効率給湯器のランニングコストを100%とした場合に約57%まで削減に成功しました。
BHP-FV37WDに関しては省エネ性能で最高ランクの5.0を獲得しており、1年間使用した場合の目安電気料金は26,600円になります。

ウレタンク

日立のエコキュートは給湯ユニットに「ウレタンク」を採用しています。
ウレタンクとは、発泡スチロール保温材より高断熱効果が期待できるウレタンフォームをタンクの周りに充填したタンクです。
ウレタンフォームに加えて周りと天面部にも真空断熱材を追加しており、さらにお湯が冷めづらくなっています。
日立による実験では、タンク湯温を90℃まで沸き上げてから7℃環境下に12時間放置したところ、ウレタンフォーム+真空断熱材を採用したタンクは87.5℃までしか下がっていませんでした。
日立の従来製品(発泡スチロール+真空断熱材)は約85℃だったので、こちらも大幅に下がっているわけではありませんが、それでもウレタンフォームの方がお湯は冷めづらいことがわかります。

きらりUVクリーン

きらりUVクリーンは、お風呂の配管を通るお湯に深紫外線を照射しながら循環運転する機能です。
深紫外線は菌のDNAに直接作用する働きがあり、水や空気を浄化する際に用いられます。
きらりUVクリーン機能を活用することで浴槽内の菌の増殖を抑え、さらにお湯のにごりも抑えられることから、「清潔なお風呂に入りたい」「洗濯に残り湯を活用したい」という方におすすめの機能です。

ステンレス・クリーン自動洗浄システム

ステンレス・クリーン自動洗浄システムは、追いだき時にお湯を循環させる配管にステンレス配管を採用し、さらに自動洗浄機能を付けることで配管内を清潔に保てるシステムです。
一般的に使用されている銅配管に比べて、ステンレス配管は腐食に強く汚れにくいという特徴があります。
配管内の掃除が大変と感じている方も、ステンレス・クリーン自動洗浄システムによってお風呂掃除の手間が軽減されます。

シルキー快泡浴

シルキー快泡浴は、別売りの循環アダプターを使うことで微細なファインバブルをお風呂の中に噴出させ、微細な泡で体を包み込んでくれる機能です。
ファインバブルによって効率的に温まりやすく、湯上り時の皮膚表面温度も通常に比べて高くなります。

インテリジェント制御

日立のインテリジェント制御は、過去1週間の使用した湯量に基づいて沸き上げ量を調整するシステムです。
「おまかせ節約」「おまかせ小世帯」「おまかせ多め」からも設定でき、ライフスタイルに合わせて変更できます。
また、お湯の使い過ぎを減らせるよう、設定しておいた連続使用時間を超えるとアラームでお知らせしてくれる機能や、使用した湯量の目安を示してくれるなど、節約に便利な機能も搭載されています。

日立エコキュートのおすすめモデル

日立 エコキュート BHP-F46WUK

日立エコキュートは商品のラインナップが豊富に用意されていますが、その中でも特におすすめしたいのは「BHP-FV46WD」または「BHP-FV37WD」です。
こちらは一般地仕様で高効率の標準タンクが備わったハイエンドモデルになります。
型式の違いはタンク容量で、460リットル(4~6人用)と370リットル(3~5人用)に分かれています。
こちらは上記でご紹介した素材や機能などをすべて採用しており、省エネ性能も他の商品に比べて高い省エネ基準達成率となっています。
ただし、こちらのモデルは受注生産品の耐塩害仕様には対応していないので注意が必要です。

日立エコキュートのモデルを選ぶ際のポイント

日立エコキュートのおすすめモデルをご紹介しましたが、各家庭での使い方や必要な機能、
環境、予算などによって適した商品は異なります。
日立エコキュートの中から商品を選ぶ際は、以下のポイントをチェックした上で生活に合ったものを選んでみてください。

住んでいる地域の最低気温

住んでいる地域における最低気温が-10℃までの場合、一般地仕様のエコキュートを選んで問題ありません。
しかし、-25℃までの地域だと寒冷地仕様を選ぶ必要があります。

塩害の影響

海の近くに住んでいる場合は一般地仕様のエコキュートを選んでしまうと塩害の影響を受けてしまう可能性が高いです。
塩害の影響を受けやすい場所で使用する際は、耐塩害仕様のエコキュートを選択しましょう。

水質

水質基準に適合していることはもちろん、水道水の硬度と遊離炭酸濃度をチェックしてみてください。
水道水の硬度が100mg/リットル未満、遊離炭酸が20mg/リットル未満の場合は標準仕様を選びましょう。
高硬度の水道水または井戸水を使用している場合は、ナイアガラタフネスが搭載されたエコキュートを選びます。

設置場所

エコキュートを設置するためにはある程度のスペースを確保する必要があります。
スペースに余裕がある場合は標準タンク、余裕があまりなく狭小スペースにしか置けない場合は薄型タンク(幅450mm)で置けるか確認してみてください。

給湯タイプ

日立のエコキュートはほとんどがフルオート仕様となっていますが、中には手動で湯張りを行う給湯専用タイプもあります。
湯張りから保温、足し湯まで、すべて自動的に行いたい場合はフルオートタイプがオススメです!

まとめ

今回は、日立のエコキュートについてご紹介してきました。
日立のエコキュートは水道直圧給湯やナイアガラタフネスなど、他社では見られない独自の機能も盛り込んだエコキュートになります。
多くの人にとってお湯が快適に使えるよう、様々な機能が搭載されているので、エコキュートを選ぶ際は日立の商品ラインナップもチェックしてみましょう。

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