エコキュートの騒音にはいくつかの種類があり、中でも特に大きい騒音を発生させるのがウォーターハンマーです。
ウォーターハンマーは、放置すると大変なことになってしまうトラブルの1つです。
エコキュートから大きな音がしてうるさく感じる時は、疑う必要があります。
今回は、エコキュートの騒音の種類やウォーターハンマーが発生する原因や抑えるための方法をご紹介します。
エコキュートの騒音を解決したいという方は、ぜひ参考にしてみてください。
エコキュートの稼働音はうるさい?騒音の種類
エコキュートから発生する騒音に対処するには、原因を突きとめる必要があります。
エコキュートの騒音として挙げられるウォーターハンマーですが、まずは、その騒音が本当にウォーターハンマーなのかを確認することが大切です。
エコキュートから発生する騒音の種類を見ていきましょう。
稼働音
エコキュートは、何も不具合が起きていなくても稼働するだけで約40dbの騒音が生じます。
40dbは、図書館にいる時に感じるくらいの音と言われているため、稼働音だけで騒音トラブルになることはほとんどありません。
不快に感じるほどの騒音ではない場合は、不具合が起きている可能性は低いと言えるでしょう。
ウォーターハンマー
ウォーターハンマーは、給湯中に「ドンッ」という衝撃音や、「コンコン」という軽微な異音が特徴です。
ウォーターハンマーは、水撃現象とも呼ばれ、給湯器だけでなく、食洗器や洗濯機でも発生する珍しくない現象です。
不完全燃焼
「ボッボッ」、「ボッ」といった小さな爆発音は、不完全燃焼が原因の騒音です。
不完全燃焼は一酸化炭素中毒を引き起こす危険性があるため、速やかに専門業者へ相談することが大切です。
モーターの故障
唸るような低い「ブーン」「ウー」といった異音は、モーターの不具合が原因で発生している可能性が高いです。
モーターは空気を排出する役割を持っているため、故障するとお湯が使えなくなってしまうため、できるだけ早く点検してもらいましょう。
加圧ポンプの不具合
エコキュートの本体ではない加圧ポンプが原因の場合もあります。
「キュルキュル」のような異音がする場合は、加圧ポンプが不具合を起こしている可能性があります。
加圧ポンプの不具合は、エコキュートの専門業者ではなく、水道業者に相談することになるため注意しましょう。
ウォーターハンマーはなぜ発生する?
発生している騒音の種類が分かったら、その騒音が発生している原因を詳しく突き止める必要があります。
モーターに不具合の疑いがあれば、何が原因でモーターから異音が発生しているのかを調べるといった具合です。
今回はウォーターハンマーに焦点を当てて発生原因を紹介していきます。
急激な圧力の変化
水道から出る水を急に止めると、吐水口に向かっている水は行き場をなくします。
しかし、流水の勢いが弱まるわけではないため、そのままの水圧で水道管を進もうとし、水道管の壁に衝突します。
この時に発生する衝撃音がウォーターハンマーと呼ばれているのです。
水同士の衝突
ウォーターハンマーは、水柱分離が原因で発生することもあります。
こちらも水道から出る水を急に止めた時に起こる現象で、水道管内の水と水の間に空間ができることを言います。
吐水口に向かっていた水は、閉じられた壁に跳ね返され、逆方向へ向かいます。
すると、吐水口に向かっていた水に追いつけなかった水と、跳ね返された水が衝突し、衝撃音が発生するのです。
3.ウォーターハンマーを放置するとどうなる?
ウォーターハンマーが発生することは珍しくないと言われていることから、多少放置しても問題ないのではないかと考える方もいるかもしれません。
しかし、ウォーターハンマーは、放置すると様々なトラブルを引き起こしてしまう可能性があるため、注意しなければなりません。
ここからは、ウォーターハンマーを放置した時に起こるトラブルを見ていきましょう。
騒音トラブルになる
ウォーターハンマーは、エコキュートの稼働音に比べるとかなり大きな騒音となるため、近隣住民から苦情が入るケースもあります。
自分は気にならないからと放置していると、耐え兼ねた隣人とトラブルになってしまう可能性があるため、注意が必要です。
また、自分でも気づかないうちに寝ている間の騒音によって睡眠の質が低下してしまうこともあるかもしれません。
水漏れが起きる恐れがある
ウォーターハンマーは、水道管を破損させるほどの威力を持っています。
もちろん、1度のウォーターハンマーだけで故障することはほとんどありませんが、衝撃が積み重なることによって、水道管やエコキュート自体にダメージが蓄積されていくのです。
致命的な故障が起きれば、水漏れする可能性もあります。
水漏れが起きれば、壁や床にカビが発生したり、水道代が高額になったりします。
結果的に配管だけでなく、住宅自体の修理も考えなければならなくなり、より大きな費用が必要になってしまうのです。
センサーの故障につながることも
エコキュートには、タンク内の水温を管理するためのセンサーが付いています。
ウォーターハンマーは、快適にお湯を使うために欠かせないこのセンサーすらも壊してしまう可能性があります。
センサーが故障するとお湯が出ないだけでなく、熱湯が出てきてしまうケースもあり、火傷のリスクがあるなど、大変危険です。
最悪の場合、加熱し過ぎや空焚きによって火災が発生してしまうこともあります。
ウォーターハンマーを抑える方法
ウォーターハンマーを抑えるにはどのようにしたら良いのでしょうか?
ここで対処法についてご紹介します。
水道の元栓を絞る
ウォーターハンマーは、急激な圧力の変化によって起こります。
そのため、水道の元栓を絞り、供給される水の量を少なくするのが防止策の1つとなっています。
供給される水の量が少なくなれば、必然的に水の流れも穏やかになり、圧力の変化を低減できるのです。
この時、絞り過ぎると使い勝手が悪くなるため、少しずつ調節するのがおすすめです。
水撃防止器を導入する
元栓を絞っても解決しない時は、水撃防止器を導入してみると良いでしょう。
水撃防止器は、水の勢いを吸収する役割を持っているため、騒音防止に役立ちます。
しかし、適切な種類を選ばないと高い効果が期待できないこと、溶接しなければならないケースがあることなどをふまえると、自力で取り付けるのは難しいかもしれません。
自信がない方は、専門業者に依頼するのがおすすめです。
専門業者に相談する
どんな方法を試しても解決しない場合は、専門業者に点検を依頼したり、悩みを相談したりするのがおすすめです。
特にウォーターハンマーは、エコキュートだけでなく、住宅自体が傷んでしまう原因になるため、早急な対処が求められます。
ウォーターハンマー対策に強い専門業者を探し、依頼してみましょう。
まとめ
今回は、ウォーターハンマーが発生する原因や抑える方法をご紹介しました。
ウォーターハンマーは、放置すると住宅の床や壁にまで影響が出る可能性があるため、できるだけ早く対処しましょう。
大きなトラブルになる前に専門業者に相談することで、修理費や対策するためにかかる費用を抑えられることもあります。
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